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ご褒美と罰 

子どもの躾、教育に当たり前に使っていると思います。
心理学ではご褒美では無く、強化(行動を増やす)と言います。正(何らかの刺激の有無)の強化や負の強化、正の罰、負の罰という言い方をしますが、誤解が生じやすいです。本来は、刺激の有無によって行動が増えるか減るか、という事なので、間違った言い換えですが、
分かりやすく、
(何かを) 与えられるご褒美
与えられないご褒美
与えられる罰
与えられない罰
と言い換えてみます。
与えられるご褒美・罰はそのままの意味です。
与えられないご褒美とは、罰(嫌な事)が無かった、という意味です。
与えられない罰とは、ご褒美(望んでいた事)が無かった、という事になります。
例えば
良い事をしたからお菓子を貰った
〃 叩かれなかった
悪い事をしたから叩かれた
〃 オヤツ抜き
自分の言語訓練のスタンスは、問題行動に対して叱るよりは、適切な行動が出来たらご褒美(褒める,オモチャを出す,出来たシールを貼るなど)という形です。
ただ、その子の性格や課題の内容に応じて使い分け、効果のある方法を探します。

訓練において難しいのは、やって当たり前に思える行動に対してです。

例えば、大人で考えてみると
信号を守ったから褒められた?
〃 捕まらなかった
信号を無視したから捕まった
〃 褒められなかった?

すぐ離席する子がいたとします。
座り続ける事自体が、本人にとって努力を要するなら、1分間座っているだけでご褒美を与え、座るという行為を増やします。こちらが、座ってて当たり前だと思ってしまうと、座っている事を褒められません。
離席してから罰を与えても、はたして適切な行為(座る)を増やせるのか。動機、効果の面から、あまり良い対応とは言えません。
離席したらご褒美が貰えない、という罰の方がまだマシでしょう。

ややこしい事をいうと、離席する事自体がその子にとってご褒美(じっとしてなくていい)になっていると、離席以上のご褒美、または罰が必要かもしれません。

分かっていても叱ってしまいますが、せめて「腹が立つから怒る」とはならないようにしてます。

次回は問題行動の具体例か、訓練プランの組み立て方か、どちらかにします。
高木

自己紹介 

突然ですが、自己紹介
ここの教会員の高木といいます。
名古屋の某病院で言語聴覚士をしています。
主に入院は嚥下訓練、外来では小児発達障害等の言語訓練をしています。
牧師先生に承諾頂き、三月で訓練終了(半強制的)になった子のお母さんに、ここのホームページにあるメールを使って問い合わせ頂いてもいいですよ、と案内しました。
折角なので、小児の言語訓練に関連することをブログに書かせて頂こうと思います。(目標は月一)
発達障害児向けの塾やデイなんかがやれたらいいなぁとか、漠然と考えたりもしてますが、まだコロコロ変わるかと思います。

先に言い訳を。
言語聴覚士でも、小児分野をやる人は3〜4割と少ないです。そして、同じ言語聴覚士でも訓練に対する考え方も様々です。
私は大学で応用心理学系だったのもあるのか、行動療法寄りの考え方です。
ブログに載せていく内容は、あくまで私個人の意見です。納得いかない所は指摘頂けると、私自身の成長にも繋がるので、気軽に書き込んで下さい。
テーマについて要望があれば変えますが、まずは基本から。次回は「ご褒美と罰」についてです。
高木

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